子猫
朝食を食べていると、激しい雨の音に混じって、高くてかすかな子猫の声が聞こえた。最初気のせいかと思ったけど、戸を開けてみると、確かに赤ちゃん子猫がどこかで泣いている。実家で猫を飼っていたのでそれがどれくらい小さいかだいたいわかるんだけど、まだかなり小さそうな声だ。こんなどしゃぶりの中で、どうしたんだろう?母猫は?・・と気にしながら出勤して1日中気になっていた。死んじゃっていないかなあ、お母さんは戻ってきたかなぁ、捨て猫だったら飼えるかな、と終日考えて、「外で飼おう!」と決心した。夕方帰宅して、猫の声を真似ながら呼んでみたら、いたいた!!茶色いトラの愛くるしい子猫が!!生後2週間くらいと見た。私の声に答えて、甲高い泣き声はミーミーと大きくなるばかり。でも、その子が居る場所が、私の家のフェンスのむこう、隣の家との間の竹やぶの中で、お隣さんの敷地の奥の方なのだ。2メートルくらい離れていて手が届かない。私の声にはものすごく反応するけれど、こちらに近寄ってはこない。「おいで、おいで」と長時間ねばってみたけど、かわいいふわふわの赤ちゃん猫は泣き叫ぶばかりで、拾うことができないまま真っ暗になってしまった。あー、今夜も冷たい雨の中、お母さんは迎えに来ないのかなぁ。明日の朝まで生きているかなぁ。朝からずっと、あの声が耳から離れません。

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